浮き出しフィルタ

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今日は浮き出しフィルタ。

ぼかしフィルタやくっきりフィルタは、
周辺のピクセルに対して同じ計算を行った。
ぼかしの場合は周辺との格差を減少させ、
くっきりの場合は逆に格差を拡大させる処理を行った。

くっきりフィルタの解説の中で、
アンシャープマスキングについて述べたが、
その中間処理で、メリハリ情報を示す画像を生成した。
そのメリハリ情報とは元画像の輪郭を表すものであった。

その輪郭を抽出したときのカーネルを以下に示す。

-1/16, -1/16, -1/16
-1/16, 8/16, -1/16
-1/16, -1/16, -1/16

まさに、周辺との差分情報をそのまま抽出した形だ。

では、左上と右下で逆の方向に作用させるとどうなるか。
例えば以下のような差分フィルタだ。

-1/16, -1/16, 0/16
-1/16, 0/16, 1/16
0/16, 1/16, 1/16

これを使うと、画像の輪郭に対して、
光を当てたように立体的な浮き出し効果を得られる。
前回同様、差分を抽出した写真を掲載しておく。

では、これを現画像に対して加算すると、
明るい部分を浮き出したような効果が得られることになる。

-1/16, -1/16, 0/16
-1/16, 16/16, 1/16
0/16, 1/16, 1/16

カーネルの数値や画像の大きさの関係上、
上記の値では効果が確認しにくいので、
周辺ピクセルの重みを大きくした写真を掲載してみた。
実際にカーネルの数値を変化させて色々試してほしい。