2005 年 12 月 17 日 15 時 39 分

FTP が通らない理由


このアーカイブは同期化されません。 mixi の日記が更新されても、このアーカイブには反映されません。


昨日の続き。

ルータを交換するのは無理そうだ。
FTP が単純な NAPT で通らない理由は、
通信内容に IP アドレスとポート番号が含まれるから。

ネットワークは層の概念がある。郵便物に例えてみよう。
FTP での通信内容を便箋に書いて相手に送るとき、
下位層は「封筒」というヘッダをつけてカプセル化する。
封筒には名前や住所が書いてある。IP/Port やね。

NAPT は IP/Port を書き換える働きをする。
社長が自分の住所(プライベート)で手紙を出す際、
秘書室が名義を書き換えて(グローバル)出すように。

普通はこれでうまくいく。
しかし FTP の場合、便箋の中にも名前や住所が書いてある。
それは FTP が複数の手紙を使ってやり取りするからだ。
いわゆるデータ転送用コネクションというやつだ。

先に届いた封筒には、「便箋の中に」もう一つの手紙の
やり取りをするための住所が書いてある。
通常は、もう一つの住所も最初と同じ住所であることが多い。
(FTP では、異なる住所のやり取りを指示することもできる)

秘書室がこのこと(通信方法)を知っていない限り、
相手にはプライベートな住所が伝わってしまう。
相手は指示通りそこへ手紙を出すだろうが、
プライベートなので届かないというわけだ。

秘書室がこの事を知っていれば、便箋の中を読み、
そこに書いてある住所も書き換えてくれるだろう。
高度なルータにはこれを行ってくれるものもある。
これらは、アプリケーションゲートウェイ、
もしくは単にゲートウェイと呼ばれることもある。

残念ながら、自宅のルータはそこまでしてくれないようだ。



Copyright (c) 1994-2007 Project Loafer. All rights reserved.